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2017.12.10 Sunday  | - | - | 

「スリープ」著者:砂原糖子 イラスト:高井戸あけみ

JUGEMテーマ:読書

【あらすじ】
睡眠障害のナルコレプシーを患っている倉知。ところ構わず襲ってくる発作的な眠気のため、生活に支障を来すことの多い倉知をフォローしているのが、同級生で同じマンションの住人でもある上木原だ。理由は退屈だから。倉知とは反対に上木原は不眠症で長い夜を持て余していた。だがいい加減で本音を覗かせない上木原が自分に構う本当の理由、倉知はそれが知りたかった――。心に闇を抱く二人の、癒しと再生の物語。

砂原さんの新刊。
今月、ディアプラス文庫は4冊も出て、4冊とも購入。
とりあえず、感想の第一陣をきるわけですが、実は読んだ順番としては3冊目。
いや、高井戸さんのイラストと砂原さんの作品とのイメージが合わなくて。
読んでみたら、高井戸さんの作品に出てくるキャラクターのような気がしないでもないって、実は高井戸さんの作品って読んだことないのですけどね。
あくまでもイメージの話なんですが…。
高井戸さんのファンの方々、スミマセン…。


web拍手

重い話だった…。
あらすじから、重い話かなと思っていたけど、想像以上にヘビーな話でございました。

実際のところ、砂原さんの作品の登場人物、特に受けはコンプレックスとかトラウマとか抱えている率は高いのではないかと思う。
小さくなったり、島から出られないとか特殊設定の話も多いけど、コンプレックスを抱える人の登場率も高いのだよね。

例えば、この前文庫化した『ラブストーリーで会いましょう』の受け。
彼の異常にまでの計画どおりにいかないと気がすまないという性格は、弟を不慮の事故で亡くしたゆえだったりします。
その他、出張ホストをやとっていろいろしようとした社長もトラウマゆえだったり…。
その他の作品の登場人物もトラウマというまでもなくてもコンプレックスをかかえ、それゆえにちょっと変な人だったりします。

今までの作品はその登場人物の行動が作品に笑いをよび、そして、その奇怪は行動の原因を知り、ホロリときていたのでありますが、今回の作品は正直、笑い要素はなかったような…。
全面シリアスバージョンでございました。
良い作品だと思いますが、その重さが読者の心にズシリとくるものがあるような…。

こんなに今までの作品以上にヘビーな印象を受けるのは、攻めも心に傷を持っていたからなのではないでしょうか…。
これまでのそういう系統の作品の攻めはいたって大らかというか…。
大らかどころか鈍感というか無神経なところがありました。
しかし、そんな攻めの性格が受けの心の傷を癒してくれたというか…。
無神経というか物事に偏見がないぶん、受けの心の傷をそのまま受け止め、それを浄化する力があったのですよね。
だからこそ、読者は受けの行動に笑い、ホロリとすることができたのだと思います。

ところが今回の攻めである上木原は受けの倉知と同じように心に傷があったり。
その傷を隠して、倉知にあれこれとちょっかいをかけているのですが、やはり、今までの攻めのような天然さがないというか、余裕がないというか…。
倉知の性格にもよるのですが、やっぱり全体的に攻めに癒されることがなかったためヘビーな点が大きかったような気がします。

いや、個人的にいわせてもらえれば、受けが小さくなるとかそういう特殊設定よりもずっと感動作ではありましたよ。
しかし、やっぱり重すぎたような気がする。
トラウマものはその相手が受け止める度量がないと読んでいて個人的にはしんどいなあと思う作品でした。
感動した人は感動できる作品だったとは思うのですけど、個人的には笑える余裕も欲しかったです。
2009.09.14 Monday 23:04 | comments(0) | trackbacks(0) | 
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2017.12.10 Sunday 23:04 | - | - |