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2017.12.10 Sunday  | - | - | 

「それなりに真剣なんです。」上下巻 著者:麻生海

JUGEMテーマ:読書


【あらすじ】
大沢直樹は小料理屋「今井」で料理人として働きながら一人娘・千都を育てるシングルファーザー。恋という感情はとっくに忘れた日々を送っている。そんな大沢を現在口説いているのが、「今井」の常連・吉岡誠一。名前を裏切るかのような恋多き男からの誘いをいなしていた大沢だったが、吉岡と同居することになって…。オトナの恋を描いた大人気作ついにコミックス化!

雑誌で数話読んでいたのですが、いきつけの本屋が『CitaCita』を置かなくなってね〜。
どう完結したのか気になって、購入しました。
上下巻とは結構長く続いたのですね。


web拍手


いわゆる、疑似家族BLというやつでしょうか。
シングルファーザーである大沢は小料理屋につとめる料理人。
娘を育てることに一所懸命で、恋になんてかまってられない状態。
店の常連でゲイである吉岡に冗談半分で口説かれていても本気にせず、どうやって距離をとろうかと思っている状態。
ところがひょうんなことで娘ともども吉岡の家で暮らすことに…。

恋人がいても浮気をして、別れ、また新しい恋人ができ…。
そんな吉岡が理解できない大沢。
多分、吉岡という男は優しすぎるところがあり、なおかつ寂しがり屋なんだと思う。
浮気ばかりしているようですが、多分、相手に誘われてことわることができずに浮気っていうパターンばかりだったのではと思う。
吉岡から誘ってっていうのはないのではないかなあ〜。
相手の気持ちを無下にできないのでは?
だからって、浮気して大事なひとを泣かしてしまうのは最低以外のなにものでもないけどな。
で、反省して殊勝な態度をとっていればいいのでしょうが、寂しがり屋だから、すぐに次の相手を作ってしまう。
それで、大沢に誤解(いや、誤解でもないか?)されていたのだから、どうしようもないなあ〜。
まあ、そんな恋多き男は吉岡のほんの一面に過ぎないわけなんだけど…。

娘のために仕方なくの一時的な同居だったけど、それをきっかけに吉岡の他の面を知る大沢。
恋愛とは別に吉岡の存在が大きくなっていくわけで。
まあ、大沢という男も生真面目でありますよね。
妻が家を出ていってから、その出ていったことを戒めと思っているのか、誰の手も借りずに娘の面倒を見て。
おそらく、妻が自分ばかりに娘の世話を押し付けてとなじったから余計に意地のように自分の力だけでなんとかしようと思ったのでしょう。
そんななか、すっと懐に入ってきた吉岡。
どこまで本気かどうか疑問に思うこともあるけれど、親身になってくれているのはわかるし、娘も懐いているし。
どんどん惹かれるのは当たり前だな。
吉岡も情が深い男なんで、一人だけにその愛を向けたら持て余すものがあるかも。
愛のベクトルは違うけど、大沢父娘という愛する対象が2人もいるほうがいいのかもしれないね。

しかしながら、マイノリティーな関係であるから、今後大変かもしれない。
環境がどうのこうのと別れた妻が云ってくるかもしれない。
でも、店長など理解してくれているひとも多いので、乗り越えていけるのではないでしょうか?
店長、実は一番おいしいところをさらってない?
千都じゃないけど、嫁にして!!って思ったよ(笑)

ところで、これって『家賃半分の居場所です。』に掲載されている『それなりに真面目なんです。』のスピンオフなんですね。
こちらは未読だったので、今日古本屋で買ってきたよ。
ちらっと出ていた元カレの話なんですが、吉岡も大沢もでております。
読まなくても大丈夫だけど、大沢にちょっかいをかけている吉岡を見て、思わずニヤリって感じ。
2010.06.04 Friday 23:52 | comments(0) | trackbacks(0) | 
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2017.12.10 Sunday 23:52 | - | - |