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2017.12.10 Sunday  | - | - | 

「言ノ葉ノ世界」著者:砂原糖子 イラスト:三池ろむこ

JUGEMテーマ:読書

【あらすじ】
生まれつき人の心の声が聞ける仮原は、それを利用してずる賢く生きてきた。ある日、車と接触してケガをする。その車に乗っていたのが大学准教授の藤野だった。仮原が初めて出会った心の声と口で発する言葉が全く同じ人間。まるで輪唱のように響く藤野の“声”と言葉を心地よく感じ、そんな自分に苛立った仮原は、藤野がゲイであると知り、偽りで彼に「好きだ」と告げるが……。 名作「言ノ葉ノ花」スピンオフ登場!!

先週、深夜放送の関○ャニ∞の番組で『妄撮』という写真集の制作秘話(?)をやっていた。
まあ、なんていうか、健全な青少年の心の中を表したような写真集だったり〜。
そんなふうに、言葉に出さないまでも心の中ではとんでもないことを思っていたりするわけで〜。
まだ、あれは写真集として世に出すことができる妄想だからマシなのだと思う。
世の中、もっとえげつないことを考えている人は多いと思う。
ばれないと思っていたら、どこかに心の中を読める人がいてバレバレなのかもしれない…。


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『言ノ葉ノ花』のスピンオフ作品というか、もしかするとこういう結末があったかもしれないというパラレルワールドの話。
個人的好みでいったらこちらの方が好き。

突然変異と物心ついたときからという差はあれども、他人の心の声が聞こえる人間としては今回の方が納得できる。
いやあ〜、普通捻くれるでしょう?
前の余村は突然変異なんだから発狂してもおかしくないのに、なんとなくおキレイなままだったなあ…と今回の作品を読んだら思ったり。
でも、仮原もそういう人生を歩んだ割には、善良のような気がする。
心の声を利用して住居を手に入れたというけれど、それは結果論といいますか〜。
本人は悪ぶって、利用できるものを利用して何が悪いんだよ!!
年寄りはいいカモだ!!と思っているかもしれないけど、それだけではないと思う。
年寄りの心の内が聞こえてきたって無視したっていいと思う。
本当に捻くれてやさぐれているのなら、わざと相手が傷付くようなことを云ったっていい。
相手の望むことが分かる仮原なら、相手が望むことの反対のことをいうのだって簡単だろう。
でも、仮原は相手の望む言葉を与えてあげる。
これは「優しさ」以外の何ものでもないだろう。
だって、最初は家と店がもらえるなんて思わずに相手の望む言葉を与えたのだから。
その後は、期待して他の年寄りに近寄ったのかもしれれない。
でも、上っ面の言葉だったら、孤独な年寄りたちは逆に警戒したと思うし、病院の看護師さんたちはうさん臭いと追い出したと思う。
そういうことがなかったのは、仮原が孤独な老人たちの心の底を汲み取って相手にしたからだと思う。
家族の問題とかでかなり捻くれて露悪的な態度をとっているけれど、藤野のいうとおり「優しい人」なんだと思う。

そして、その能力故に満身創痍な仮原。その能力で周りを傷つけると同時に本人も傷付いていたのだと思う。
初めて、心の声を聞いて心地よいと思った相手である藤野。
仮原の心を包み込んでくれたらいいと思う。

あと、もう一人の余村。
必要だったのかなあ〜?
本当は今回の主役よりも、こういう世界もあるのだよということを砂原さんは書きたかったのかしら?
ちょっと、中途半端。
いっそのこと不幸なままでもいいかもしれないが、そこらへんは編集さんが許さないというか〜。
ラストにこちらの方を持っていったというのが作者の未練か!?とか思ったり。
2010.06.16 Wednesday 23:15 | comments(0) | trackbacks(0) | 
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